胸になんか刺さった

クリエイティブディレクター西島知宏が、思考、企画、表現、言葉などについて書きます

コピーライターが教えるキャッチコピー講座(2)「商品の価値を極限まで拡げる」(3)「商品がない不具合を極限まで悪化させる」

こんにちは。本格的に梅雨入りですね。今日の「コピーライターが教えるキャッチコピー講座」は・・・
 
「商品の価値を極限まで拡げる」
 
です。これは僕が一番得意なタイプのコピーです。

「その商品が世の中に対して最も機能した時にどういう状態になるか」
 
を突き詰める方法です。妄想を押し進めて行く作業です。注意点は一点、「非現実になるギリギリの所で止める」という事です。どういう事かというのを昨年TCC賞を頂いた以下のコピーを例にとって説明しますね。

日本人初の女性総理は、きっともう、この世にいる。<奈良新聞社“国際婦人デー”>

念のために説明しますと、昨年TCC賞を頂いたこのキャンペーンは一年の中で一日づつある記念日(記念ではないものもあるが)例えば”反戦デー”や”ユネスコ加盟記念の日”当日にその記念日にちなんだ広告を出稿して啓発活動をしようというものでした。

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国際婦人デーとは、アメリカやドイツなど世界各国で女性の権利を主張してデモを始めたことがきっかけでできたものです。「女性の社会進出」とは?を考えて妄想を膨らまして行きます。

 
女性が上司になること?▶︎男性が家庭に入って女性が働く事?▶︎女性社長の数が男性社長の数を越える事?
 
と膨らませて行って、そうだ!究極はやっぱり「女性総理ができることだ」となったわけです。ここで注意するのが初めにも言った「非現実になるギリギリの所で止める」ことです。これは結構何となくの感覚だったりするので、人によってはギリギリ現実、人によってはギリギリ非現実となると思うのですが、より多くの人がギリギリ現実と感じる所を描ければ良いコピーになる、ように思います(たぶん)
 
例えば「世界中の大統領はいずれ10代になる。」は、ギリギリ非現実。みたいな感じでしょうか。微妙ですよね。
 
こんなのもあります。

「北朝鮮からきれいな富士山が見えたら、テポドンは発射されないかもしれない。」
<空気汚染を考えるということ。地球×奈良新聞>

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これは嘘っぽいんだけど、私的にはギリギリ現実です。

 
で、「商品価値を極限まで広げる」と近い考え方に、次回(3)「商品がない不具合を極限まで悪化させる」

というのがあります。その商品があれば解決できる問題を、あえてないと仮定して、それを究極に悪化させた状態を描くというものです。例えばこれも今年の環境特集で出稿したコピー。

「流れ星が見えないお空になったら僕は何にお願いごとをすればいいの?」<空気汚染を考えるということ。>
 
空気汚染が進んで星も見えない空になったら、流れ星も見えなくなって願い事もできなくなる。なんて最悪な世界なんだ!ということです。商品ではないですが、発想の仕方は同じです。ふむふむ。

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どうでしょうか。

次回は、(4)「自分の過去と未来に商品を置く」です。
 
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