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胸になんか刺さった

クリエイティブディレクター西島知宏が、思考、企画、表現、言葉などについて書きます

【質問】広告業界の新人です。正直暇です。忙しくなるにはどうすれば良いでしょうか

みなさん、こんにちは。今回もask.fm経由で頂いたご質問にナイチンゲールの心で答えたいと思います。

今回のご質問はこちら

 

広告業界の新人です。正直暇です。忙しくなるにはどうすれば良いでしょうか。

 

なぬ。そうですよね、暇ですよね1年目。さてはD社クリエイティブですね? まず、そもそもですが、暇なのは残念ながらあなたが動いていないからなのです。先輩や上司は忙しくて新人の状況など見ている暇がありません。なので、あなたから何かしらの行動を起こさないと何も変わらないのです。何もせずにただそこに佇んでしまっていたら、クリエイティブ局だと1年くらい経ってしまいます。先日街クリ「飛ぶ鳥を落としてマウンティングしている企業訪問(1)」でdofの齋藤太郎さんが仰っていたのは以下です。

 

色んな事情があったり、忙殺されていたりして、中々自分のやっていることに満足できない人もいるかもしれません。でも、これだけ覚えて欲しいのは、「自分の幅は自分で決められる」ということ。「お前の幅はそんなもんじゃないだろ」って言ってくれるのを待っていても誰も言ってくれない。自分の会社を作ろうとか、すべてを投げうって違うことをやろうとか、そんな大それたことじゃなくても、クリエイティブやりながら友達のアーティストを応援するとか、全然喋ったことのない隣の部署の奴とチーム組んで何かやってみるとか、最初は何でもいいんだと思います。環境のせいにしないで、自分から動いて、新しい一歩を踏み出して、それを続けていけば、新しい道は開けるんだと思います。

 

次に動き方についてアドバイスします。考えられる動き方は以下の2つです。

 

  1. デキる先輩に「何かお手伝いできることないですか?」と聞いて回る
  2. 広告図書館に行って過去の資料を読み漁る

 

1でポイントなのは「デキる先輩」という所です。デキない先輩に「何かお手伝いできることないですか?」と聞くと、そもそもその先輩は大した仕事をしていないので「おー、じゃマック行ってチーズバーガー5個買ってきて」とか「おー、じゃ女子大生の合コンセッティングしろよ、これも新人の仕事だろ?」とか言って糞みたいな仕事(?)しか振ってきません。同じ部署で一番輝いてる先輩に、できれば残業時間誰もいなくなってから声をかけましょう。

 

次に2。私がやっていたのは2です。広告図書館に行って過去の資料を読み漁る。広告業界のバイブル「アイデアのつくり方」でジェームス・W・ヤング氏はこう言っています。

 

アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせである

 

つまり、(新しい)アイデアの種は過去にしかないのです。それが自分の過去なのか、他者の過去なのか、社会の過去なのかはわかりませんが、その既存の要素の新しい組み合わせを作るためには過去の資料を読み漁るという行為は実に効果的で、且つ、そんな時間が取れるのは新人の頃しかないのであなただけの強みともなりえるのです。実際、広告の打ち合わせの場では「あのキャンペーンみたいに」とか「あのキャッチコピーって」とかいう会話がバンバン出てきます。その度に「それって何ですか」とか「勉強になります」などとやっていては、いつまで経っても共通言語が身につかないので、ルールを覚えていない野球選手状態、試合に出るなんて夢のまた夢となってしまいます。

 

「嘘つけ、今はデジタル全盛、過去の広告なんて意味ねーよ」と思っている方もいるかもしれません。そんな方に残念ながらお伝えしないといけないのは「絶対的に新しいものなど存在しない」ということです。全てのアイデアは、それが自己満足だけで終わりたいと思っていない限り相対評価にさらされます。つまり、「過去の何か」と比べ、類似がない時に初めて「新しいもの」として認定されるのです。つまり、過去を知らない人は、ほぼ新しいものを作れないと言ってもいいと思います。しかし、昨今、私の時代(12年前)と違い、広告の過去である必要はもはやなくなってきているのかもしれません。音楽、映像手法、テクノロジー等あらゆる既存のアイデアの種をストックして、それをオリジナルの組み合わせとしてアウトプットすることができれば、アド・ミュージアムじゃない場所に1年目の居場所があるかもしれません。

 

私の話に戻すと、私は1年目からクリエイティブ局配属だったので、暇を見つけては広告図書館(汐留にもアド・ミュージアム東京というのがあります)に通って、その図書館にあるTCC年鑑とACC年鑑とADC年鑑に全て目を通し、好きな広告をコピーし、気になったフレーズを写経していました。それを続けた結果、3年目でOCC新人賞、4年目にTCC新人賞など数多くの賞を頂き、4年で独立できたのだと今でも思っています(このタイミングで独立が良かったのかは今度書きます)。

 

話をまとめますと、あなたの今の状況は「動こうと思えばいくらでも動けるのに動いていない」で、あなたへのアドバイスは「1か2の行動を起こそう」ということになります。

 

広告業界なので1年目は合コンのお誘いが山のように来ると思います。それも広く捉えるとコミュニケーションの勉強なので断る必要はないと思います。夜遊ぶために昼は死ぬ気でできることを探してみるのが良いのではないでしょうか。また暫くして結果聞かせて下さい。これからもask.fmよりご質問お待ちしております!

 

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